今からそう30年程前、仕事の仲間が言っていた
「伊勢の方になーなんや女とヤルだけに存在する島があるらしい」
30年前と言えば1990年頃で、まだ伊勢には国際秘宝館なるエロスの
博物館のようなのが存在していたために伊勢=エロいところな
イメージがあった。2007年に国際秘宝館は閉館今は跡形もない。
だが人口物ではない「島」は、島民の暮らしと共に今なお存在する。
三重県志摩市 渡鹿野島(わたかの島)通称「売春島」
2020年になった島の現状を見たくて初上陸してみました。
わたかの島へは、近鉄特急で賢島の2つ手前の鵜方駅で下車します。
ここからは、宿が手配した送迎バスで15分、船着き場へと向かう
バスは宿泊客でほぼ満席だった。
船着き場からポンポン船に乗り込みます。(全盛期はパンパン船としてフル稼働していた)
対岸のわたかの島まで600メートル、3分間の乗船
いよいよ上陸です
江戸時代、江戸ー大坂航路の風待ち港として栄え自然そこへ船乗り相手の女たちが
登場(はしりがね、と呼ばれる)性産業の島としての幕開けですね。
通された宿の部屋から見える風景には、到底ここが売春島だったことなど
及びもしない。
ベランダに出てみる
実に風光明媚な島であり十分これだけで客は呼べそうな気がするのだが。
さていよいよ島を歩いてみます。
全体図はこのように島の下だけに家がある小さな島。人口は現在187人
この島が本格的に売春島としてその名を全国に轟かせたきっかけは
四国・九州からやってきた「4人のおんな」。中でものちに女帝と呼ばれる
岡田雅子が、オープンさせた「青い鳥」と言うスナック型の置き屋である。
彼女は同じビルにパラダイスとう店も開店
この成功に便乗した島民は次々とスナック型の置き屋を開店していった
昨年まで唯一稼働していたという置き屋。今はどうなんだろうか
廃業したホテルおおさかや1Fこの店も象徴であります
性産業は置き屋だけでなく、ストリップ劇場、パチンコ屋、居酒屋と
小さな島のわずかな平地に乱立していった
島内探索で唯一出会った人間。
さて置き屋業で莫大な富を得た女帝だったが、度重なる警察の手入れ
そこへ三重県警の特捜が来たのですが、なんとその刑事をまんまと手玉に
取った女帝は警察と暴力団をバックにさらなる一手を繰り出した。
それこそが、わたかの島売春島のランドマークとなったシーサイドホテル
「つたや」であります。
先の青い鳥の前、渡し船つき場正面と言う抜群の立地
かくして島の性産業は、女帝の「つたや」一人勝ち。あふれた客たちは他の店に
散って言った。2000年に入ると事件屋と呼ばれる自称コンサルタントが根こそぎ
女帝の財産を食いつぶす。そして2016年伊勢志摩サミットと言う決定的な
浄化作戦の前に「つたや」も廃業。
島のことを知れば知るほど目の前にある廃墟が、単なる廃屋ではなく
またそう昔の出来事でもないことが妙になま生しい。
置き屋で紹介された女たちは、このようなアパートに暮らし
ここで客と一夜を共にする。
捨てられたピンクの冷蔵庫が色んなことを物語る。
海岸沿いのメインを歩いてみた
整備されたビーチ
その真ん前にある大型リゾートホテル「あさしお」本格的プールを備えた
立派なホテル・・・・だった。2008年廃業
以上焦点を売春島に絞った写真を並べてみました。
なんだ~廃墟だらけの島やん。と思うのは下調べのない観光客
次回は、旅行先としての視点からわたかの島を
紹介してみたいと思います。
長々とすんません~ではまたね~🐱🏍