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『ワイルドバンチ』(1969) -948













アーネスト・ボーグナイン(ダッチ)
エミリオ・フェルナンデス(マパッチ将軍)






西部劇に引導を渡した「最後の西部劇」と呼ばれている。ペキンパーの最高傑作として高く評価されている。



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そもそも西部劇とは何か?「個人が銃によってトラブルを解決ができた時代」
また悪党は悪党らしく生き、正義の味方も同じ場所に存在した。

しかしこの映画1969年ともなればベトナム戦争に突入しており‘銃によってトラブルを解決’では
許されない時代にきていました。


西部劇が日本のチャンバラと同じなら『ワイルドバンチ』は究極のチャンバラ劇であり
そして最後の西部劇と呼ぶにふさわしい壮絶な内容となっています。

冒頭子供たちが路上で、無数の蟻の中にサソリを入れて、弱い蟻が強いサソリを食いちぎる
様子を楽しそうに見ている。そこに火を付け蟻もサソリも焼き殺す子供たち

残酷に見える光景だが、僕らも似たようなことをして遊んだものだ。この映画の内容はまさに
これである。

主人公のウィリアム・ホールデン率いるワイルドバンチはもちろん悪党なのですが
他の登場人物も全員が悪人なのだ!正義のヒーローなどいない

列車強盗したパイクを追うソーントンも悪者だし、彼らが逃げ込んだマパッチ将軍もまた極悪人
だ!

圧巻の名シーンは追うソートンたちの橋が爆破され馬ごと川に転落するところ
マシンガンを手にしたマパッチ将軍が使い方わからずに銃を乱射しまくり村人無差別に殺される場面

そして人情のかけらもない主人公たち4人が選んだ「最後の仕事」。
ここで初めてサソリを焼き殺す子供以外の一面を見せる大人たちだったが・・

ラストの4人対数百人のマパッチ軍との銃撃戦はもはや西部劇じゃないだろ
こうして彼らは冒頭の‘サソリ’になっていく

静寂と埃の村 ひとり生き残ったパイクの仲間が追手だったソーントンとまた「最後の仕事」に
旅立っていく・・

そもそも非道な悪人とは無法者でありモラルなどあるはずがない
甘っちょろい正義のガンファイター西部劇などくそくらえ!そしてこの映画がノスタルジーな
西部劇の終わりを告げる。

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