PONYの缶詰

奈良・京都・大阪・神戸中心に写真を撮ってアホなことを書くブログ

『セルピコ』(1973)-442






ジョン・ランドルフ







濁った水に一滴の澄んだ水を垂らしたとしても濁ったままですね

1971年をピークにしたアメリカ警察内部の腐敗はそんな濁った水どころの騒ぎじゃない
法秩序の番人である警察が まさかここまで汚染されてるとは驚きです。

さかのぼること10年前に希望に燃えて警察学校を卒業したひとりの警官がNYの署に配属される
彼の名は『フランク・セルピコ』(アル・パチーノ)

冒頭シーンは
主人公であるその男セルピコが拳銃で顔を撃たれ運ばれるところからでこの掴みがすごくいい


映画は正義感にもえた配属直後のセルピコへと戻ります。ところが配属先の警官たちは
犯人を捕まえても金と引き替えに見逃してやる。これを彼らは『集金』と呼び副収入として
いたのです。セルピコはこのような警察内部の腐敗を許るせずに

上司や果ては警視総監まで話を持っていくがもはや汚染は警察全体はもとより行政にまで
グルとなり見て見ぬふりをしてることに愕然とする

前代未聞の警察官による内部告発はたった一人の清らかな水「セルピコ」対アメリカの恥部「全警察組織」の構図となる。

正義貫く当たり前の警官セルピコはいつしか「一番汚い警官」と言うレッテルを汚職警官たちから
貼られる。なんて世界だろう 「俺はセルピコを撃ち殺したいと言っていた警察官を6人知っている」


ブルックリンの麻薬課に転属させられたセルピコは犯人のアジトへ踏み込む
全く手をかそうとしなかった他の汚職刑事の前でセルピコは至近距離から撃たれるのだった


セルピコの告発はやがてNY・タイムズの一面報道されるに至りようやく
世論を動かして査問委員会が開かれます。そこでのアル・パチーノ演説にようやく見るものは
救われる

実在の警官「セルピコ」の告発によりアメリカ警察の腐敗は1971年をピークに
大きく改善されるのですが、この映画よくぞここまで自国の恥を描き切ったと思います。


アル・パチーノの演技と合わせてこの映画の製作者に拍手を送ります


満点決定