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『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』(1997) -101











ダスティン・ホフマン(スタンリー)












だけど邦題がイケてません『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』なんか安っぽいので
DVDでは邦題を変えています『ワグ・ザ・ドッグ/ウワサの真相』かわらんがな~(笑)

僕がかつてハリウッドのサンセット大通りから路地を入った所にある文化住宅「トキワ荘」の
二階に住んでた頃 暑いので向かいのハリウッド女優宅にあるプールで泳いでたら
住人である女優が出て来まして「部屋でバーボンでもいかがかしら?」と誘うので
てっきりこれは!やれるぞ!と思った僕はベッドルームでいきなり彼女を押し倒そうとした時

大声で女優がこう叫んだ『ワグ・ザ・ド~~~~~グ!!』(本末転倒よ!)

日本では馴染みのない言葉ですがアメリカで『WAG THE DOG』はよく知られた文句
英語本来の意味は映画の冒頭でテロップがでますので詳しくお勉強したい方は一時停止して
よく読むとなるへそと思います。


大統領選をまじかに控えてる時期 なんと大統領が少女に淫行した
しかも記事がメディアに乗り報道されるのです。

そこへ登場するのがスピンドクター(世論誘導の専門家)デニーロ
考えついたのが架空の戦争をでっちあげメディアをかく乱し淫行ニュースを潰すことだ

この大がかりな仕掛けを依頼され引き受けるのがハリウッド大物プロデューサー(ダスティン・ホフマン) あれよと言う間に映画技術を使いまして対アルバニアとアメリカの「戦争の捏造」に成功する

各メディアは一斉に国家の一大事を報道し簡単に国民もTVのニュースに釘付け
まんまと大統領候補は淫行疑惑をかわし支持率も回復する。

注目したいのはこの映画で「プロデューサー」(制作)の仕事を詳しく見ることができる
俳優や監督はオスカーの対象だが「制作」にはなにもない。そんなジレンマも見てとれます。


中盤以降完全に主役はダスティン・ホフマン 地味な映画ですが
政治の動きをメディアが報道するのが本来の姿なのに
実際はメディアが疑似的政治像を作り本来の政治はそれに踊らされている

まさに『WAG THE DOG!』本末転倒である。

政治とメディアの怪しい関係にうすら寒い映画。奥深いものあります

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